ゆっくりいこう

自分の為だけに書いています。意見は聞いていません。

  • 鬼束ちひろの1stは救いが無くて良い。真実を歌っていた頃の彼女の音楽は好きだった。
  • 脳にまとわりつく粘着性のパープルヘイズ。決して消え去ってくれないもやもやちゃんと、我が身を醜く感じる癖と、自分の手が自分の無いように感じる離人感と、もう長い間付き合っている。絶望。生まれてきたのは安らかに死ぬ日を待つだけ。疲弊と悲観と諦観と燃え尽きた焦燥の果てに死と永遠の闇が待っている。光が差す事は決して無い。ああ家人の所為にしているさ家人の所為なのだからな。
  • ‥消えないそういう下らない思考を燻らせつつオバハンの墓へ。大谷本廟と言う所にある。墓の集合住宅、ニュータウンって感じの場所。死んでまで他者と肩が擦れる位近い間隔で並ばされるのも忍びない気はするが、俺がやった事じゃない。オバハンは眠っているのだろうか。山科へ向かう幹線道路を車が、さながら血管中のヘモグロビンよろしく疾走して行く。それを見ながら、オバハンの墓へ。植木屋のにいちゃんが作業していてとても会話どころでは無かった。好きな人と会える事になった時には報告に行った。はにかみながら話した。多分そう。うれしかったんだ。でもやはり、例の悪魔が襲って来た。「やっぱり、ダメだったよ」。今日はそれだけ言い残して、去った。植木屋め。俺たちの会話を邪魔しやがって。
  • 認めて貰いたい。そう、思って生きてきた。果たしてそれは叶ったんだ。けれど、そうなればそうなったで、今後、完全にうまく行ったとしても最後に立ちはだかる「嘆きの壁」が俺から全てを奪う。救われたい。そう願っていた。誰かにここから救い出して欲しい。そう思っていた。が、そんなもんは自分で為す事だと分かっていた。が、独力でそれが不可能であると、10年以上前から、分かっていたんだ。
  • 今しがた、俺と同じ環境にある奴等はどうやっているのだ、日々をどうやって過ごしているのだ、と思い、調べてみた。行き着く先は、某ヘドが出そうな位人間の感情を吐露したあの掲示板だ。さすが、凄まじい言葉の塊をぶつけて来る。そういった中で、物凄く悲しい言葉を見つけてしまった。「遺伝子が汚れている」と。俺はそこまでは思った事は無い。家族が汚れているなんて思った事は無いし今後未来永劫思う事は無い。俺はこの家庭に生まれて良かったと思う。そう思っている。これは本当だ。俺たちは美しい。ただ、俺の未来が無いのは確実だ。私が自由を得る頃には、私は賞味期限切れ。もう、たべてもらえないの。スプーンですくって、口の中に入れてもらえないヨーグルト。
  • 墓を彷徨いつつ、俺のような思考になって欲しくないな、他の誰にも、と思った。俺みたいな奴が、ごまんといるとしたら、ぞっとする。そんな世界はかなしすぎる。
  • 受容。重い言葉だ。それを全て受け容れて、出来る内に出来る範囲で出来る事をやろう、なんて。結局俺はどこまでも突き詰めたいのか。どうしたいんだ俺は。もう何も出来ないのかも知れない。身動きも取れない。
  • 寺町を北上し、笑顔で歩く人々。商店街に車が突っ込んだみたいなニュースが過去にあったが、そんな状況にもし今なったら大変だな、とか思ってしまう。どっからどこまで人、人、人。笑顔にアテられてイカれてくる。もう見ているのもしんどい。目の焦点をズラす事で回避。そうして俺に突っ込んでくる奴はメールしながら歩いている奴だ。舌打ちで逃れる。そういう事があるから目の焦点を戻すしかなくなる。未来が見えていないのは目の焦点が定まっていないからかも知れない、とも思う。
  • ギターマガジンを読む。読むったって田淵と吉野のコラムだけだが。田淵のコラム、なんと来月で終わってしまうらしい。寂しい。ま、まさか日本最後の侍、吉野氏のコラムも終わるんじゃ無かろうなぁ‥?とビビりつつ読むとそんな事は無いっぽい。良かった。今月の氏は割と錯乱してはるようないつも通りの様な気がする。そして共感する。「やけに分別臭くなった今の俺を殺し、青臭く泥臭く突っ走るのみ」(かなり要約意訳しているが)てな所に。理性は本能を殺す。俺の本能は、殺戮だ。
  • 赤ん坊がその清らかさを保ったまま大人になる事は不可能だ。そんなオトナはある意味怖いわ。万物は全て移り変わって行く。これを諸行無常という。感情や記憶、思考パターン、全てが変わっていく。建仁寺を歩きつつそんな事を思った。のは、ガキの頃の風景とはエラく違ってしまったからだ。あの優雅で立派で美しかった桜の木がごっそり抜かれて、ワケの分からん「浴室」だとかが建ってしまった(そんな無駄にデカい風呂があってたまるかクソッタレ!)。まやかしの伝統やそれっぽい贋物が尊いと思う時点で既に本質を見失っている。何故南禅寺南禅寺たりえるのか考えた事が無いのか?そこまでマヌケか?俺はアホだが自分の事をマヌケだと思った事は無い。美醜についての考察は限り無い程の時間してきた。美しい、桜の花弁を愛でていた方が素敵じゃないか。そうは思わなかったのか。
  • 「あなたなしじゃ、全て終わればいいのに」鬼束ちひろ edge
  • 街中を着の身着のまま目の焦点をズラしながら歩いた今日。四条河原町近辺を、こんなに人間が嫌いな(好き過ぎて疲弊するのかも知れないが)俺はどうして歩くのだろうか。街の息遣いを感じに行くのかも知れない。誰かの話をそっと聴きに行っているのかも知れない。ベビーカーに乗っている何の汚れも無い赤ん坊が俺に手を振ってくれる事を期待して行くのかも知れない。そんな時俺は自然に笑みがこぼれている。そう、僕は、生きているんだ。
  • 哲学の道に哲学なぞは皆無だ。凡俗の魑魅魍魎が跋扈しているだけだ。