ゆっくりいこう

自分の為だけに書いています。意見は聞いていません。

  • 凡人になりたかった。欠落した人間だから誰にも愛されないのだと思っていた。凡人になりたいと思った。所謂人間らしい人間というものに憧れた。私の両手に凡庸が溢れるのなら全てを捨てて良いと思った。愛されるには人間が持つ暖かみや所謂一般的な何かが必要なのだと思っていた。そこだ。60億分の1を目指す余りおかしな方向に行っていた。
  • 高校生に上がった頃、信じられる者は何もなかった。周りの人間全てが敵だった時代を経ている。当然だ。自分を信じるしか無い。そもそも私は性格がきつい。今程丸くはなかった。若気の至りと言っても過度だった。大衆に迎合する位なら潔い死を選択したい。理想に殉じる覚悟はあった。果たして高校は実につまらない場所だった。動物園と言い換えても良い。喚き散らす醜悪な生き物がはびこった。うっさい!死ね!もううんざり。音楽ばかり聴いていた。休み時間は無駄以外の何物でもなかった。10分が長い。CDウォークマンと突っ伏して眠る日々。意味なく小難しい書物を読みたがる。罪と罰を全部読んだ。高校生で良心の呵責とか分かんないよ。少なくとも俺はそうだった。長い長い文章の羅列の後のオチにピンと来ないとか。まぁいいんだけど。昼休みはそんな感じでずっと図書館だった。帰ってくると後ろのバカボンに似た女子が嫌そうにする。俺、お前に干渉した事無いだろう?誰かが嫌ってるから嫌うとか思考停止も良い所。間違ってもあんたに興味も持たんし邪魔もしないからどうかほっといてくれよ。喋る事も無意味なので喋らなかった。喧嘩上等を地で行っていた。どうでも良い人はどうでも良いじゃない。どうせ60億人に好かれるなんて無理よ。心の通い合った知人だけ居ればいいじゃない。その頃まだ俺には友人は居なかったんだけど。
  • 「友達が欲しい たった一人だけ」BUCK-TICKのデタラメ野郎という曲でそんな歌詞があった。今は友人、悪友ともに満載だ。人として間違ってさえ居なければ友人は出来るのだな。友人が良い奴ばかりで泣きそうだ。余りにも周りを見ずに生きてきたかも知れない。
  • 良くも悪くも、極端な性格から極端な性格にこの15年辺りで変わって行ったように思う。今まだ働きたくない。何かが変わりそうな、変われそうな。そんな全てが消え失せてしまいそうだからだ。もう少しでなんか掴めそうな、そんな、日々。