十日えびす。

・ウチの周りがそろそろ祭りになる。既に露店が建ち並び、あとは週末を待つだけとなっている。そう、十日えびすである。京都の十日えびすは「貧乏えびす」と呼ばれる（かどうかは定かではない）。なにせ、ショボい。それは大阪や西宮の日で比では無い。最終形態魔人ブウにチャオズが自爆テロで立ち向かうようなものだ（意味不明）。だいたいが祭りで我が家に恩恵がもたらされる事はまずない。家から一歩出るのも厳しいし、祭りの後にはゴミが散乱するわ、チャリ持って出ようものなら、ゴミ共に、「非常識」だの「迷惑だの」、誰の所為でこっちが迷惑被ってるんだボケナスと言いたくもなるような事が起こる。実際、一昨年は自転車が盗まれた。高校時代から乗り回していた思い入れのあったチャリである。安い割に頑丈で、僕の荒い乗り回しに見事に耐えてくれた。卒業してからも未練がましく、「日吉ケ丘高等学校」のステッカーを貼ったまま乗っていた。高校時代の友人からは再三にわたって「外せ」を言われたが、面白くないなりに高校には思い出があった。そんなそれなりに思い入れのあるチャリが盗まれた。犯人が見つかったらば、失明させた挙句、四肢を不随にしてやろうと思ってはいるが、被害届も出していないので、その機会は永遠に失われる。そんな元々出不精な自分が更に外出しにくくなる、そんな十日えびす。今年は露天商がハケる際にはアイスピックを持参したまま睨みを利かせようか、そんな十日えびす。そんな商売繁盛。未だ我々には災厄しかもたらさない、そんな祭りが今年も始まる。

・近所のスーパーに出掛ける。今日唯一の外出。大根、大葉、卵（LL寸）を買う。狭い店なのでなんと品を袋に入れるスペースがない。よって店員の苦労が倍になるわけである（袋詰までやらされている）。レジに一人、すっごくかっこいいお姉さんがいる。学生時代、後輩の女子から手紙貰ってそうな感じを想像してもらえばいいと思う。きょうびロングの黒髪が締まっている。レジ内の茶髪集団に一石を投じる形になっている。ああいうカッコイイ異性を見ると単純にかっこよさに憧れてしまう。変だろうか。颯爽と、粋に過ごしたい（件の人が颯爽としているか、粋に過ごしているかは別として）。ああ、なんだこれは。

・高校サッカー準決勝第一試合、鹿児島実業×筑陽学園。残念な事に見始めたときには既に後半に入ってしまっていて、筑陽が一点先制した後だった。俺は最初からもう鹿児島は勝てないだろうと思っていた。市船との戦いで全てを出し尽くしたと思う。限界を越えてしまっていたろうと思う。確か二人イエローの累積で出場停止ではなかったか。だが市船をねじふせた鹿実、このままでは終わらない。意地で一点を返す。やはり大したものである。だがしかし、後半３８分、筑陽がＦＫを決める。素晴らしい軌道を描いてボールはゴールマウスに吸い込まれる。なんとなく鹿実が点を取った瞬間から、追加点を取られるのは予想していた。身長の高い鹿実の「壁」を通り抜けて決まったＦＫ。「壁」は力無く崩れ去った。

・第二試合、国見高校×滝川第二高校。超攻撃的な滝川第二のサッカーが見事に封じられる。準々決勝で見せたショートの嵐が嘘の様だった。対して国見の平山が火を吹く。彼らしいリズムのドリブルでＤＦを完全に抜き去る。ＦＩＦＡワールドユース２００３ＵＡＥでの飛び級での活躍。あの惨敗したブラジルから点を取った男である。今更高校生レベルのＤＦがどうだというのか、と言わんばかりの勢いでゴールを量産する。終わってみれば４−０．滝川にしてみればやりたいことを全くやらせてもらえず、という所か。国見、このままの勢いで優勝するかも知れない。ちょっと筑陽は敵じゃないんじゃなかろうか。

・「光陰（仮）」を弾き倒す。Ｆｍ♯７→Ｇｍ♯７→ＡＭ７→ＤＭ７でキメに入る。最後に変形のＧで絞めてみる。ラストの絞めの形が整った。良い旋律と詞。あと構成も練るか。ネタに詰まるといつもチューニングを半音下げる。そうすると、なにかしら生まれたりするものだ。

まだ、捨て切れないでいます。