ゆっくりいこう

自分の為だけに書いています。意見は聞いていません。

  • plentyのCDを借りてきて聴いている。久々にイライラするCD(笑)。良い意味で。多分俺より10歳位若いんだろうけど、天才は年齢関係ないもんな。
  • 個人的にはSyrup16g以降ようやく現れた真打ちです。タイプは違うけどね。どこまでも透明で澄んだ水の様で居て、深い底に流れる熱い血がハッキリ見える。内省、妄想、空想。一曲書き切るまでのそれらの量、圧倒的な質量を思うと戦慄する。
  • 良い意味でイライラする音楽に巡り会えていなかったので久々に笑いながらイライラしている(笑)。地元の先輩のバンドを最初に観た時の様な感覚。やられた!っていう感覚。
  • 音楽なんかクラシックの時代に手法としては全てが研究され尽くして、ビートルズがポップをしゃぶり尽くして、マイルスがコード進行に飽きてモードジャズ生み出して、後は手法的には何も変わってはいない。黒人のブルーズ連中はお馴染みの3コードの中で如何に個性を出すかをキモとしているが、それとさして変わらない。ロックや音楽は自由な様に見えて、全てが使い古しの、「本を売るならブックオフ♪」状態だ。
  • ただ、手法だけで音楽を語り尽くせるのならば、智識を極めた者が勝つ世界のはず。筋肉鍛えた奴がケンカに勝つ!みたいな無茶な理論だ。そんなもんで全てが語り尽くされる程、音楽は簡単じゃない。だから難しい。だからこそ面白い。
  • 自分のバンドでは俺が作詞作曲して、大まかなアレンジもやって、メンバーに渡す。メンバーは各々のパートを練り直す。僕の想像を遥かに超えたものが出来上がった。すこぶるうまく行っていた。独りじゃ出来ない事をやれてたやん。前に進んでいたじゃない。一体何が気に入らないんだ?
  • それはきっと、どこまで行っても越えられない壁がある事を最初から知っていて、それをどうしても見つめざるを得なかったからだろう。世間一般の幸福とは無縁な自分だし、やりたい事を突き詰められる環境にもない。この歯痒さよ。怒りと悲しみ。生まれてしまった悲しみを。怒りと悲しみは燃やせ。燃やし尽くせば、新たな植物の芽がきっと生えて来るから。
  • 何も出来ない両手をもがれたダルマ。そんな私にしか出来ない事を探し追い求めて見つかる見つからずには拘わらず私はいつか死んで行く。灰も残らない。
  • たった数日母親が入院しただけで妹はとてもしょんぼりしていた。母親が死んだら、どうすればいいんだろう。「死」を受け容れられない、理解出来ない。その日が来るのが色んな意味で恐ろしい。妹が悲しむ日。妹を全て受け容れる日。私の自由が死に絶える日。ごく一般の幸福を享受出来る輩共を叩き殺そうとも何も状況は変わりはしない。それまでに生活基盤を築いておかねばならない。だが俺はそんな事興味がない‥。
  • というような事を考えながらplentyを聴いていると良い意味でイライラして、悲しくもなった。美しい翼と自由を持っている者には憧れと怒りを抱かずにはいられない。怒りというか、嫉妬か。そんな醜い私だ。
  • そんな醜い私にしか書けない曲をまた書こう。幸いにも4年を経て、また曲が書ける様になってきたのだから。私が生きている限り、私の中の音楽も生き続ける事を知ったから。嬉しいじゃないか。こんなに嬉しい事はない。創る事が出来る喜び。