ゆっくりいこう

自分の為だけに書いています。意見は聞いていません。

僕が言葉を捨てた日

  • 全世界の皆々様、お疲れ様です。
  • なんだこの見出しは。気持ちが悪い。まぁそんな訳でライブでした。しょっぱないきなり弦が切れて、ふつうに張り替えて、BGM流してくれはったので、もう流れもへったくれもないや、って感じになっちゃいました。その辺が僕らしくって良かったかなと思いました。おしまい。
  • と言うワケで、終了後にお金を払って(払ってる内はショボいのよ。もらうレベルまで行けないとダメね)、ライブハウスの方とお話。次回以降はとりあえずナシって事で、と、辞退的なカタチでお願いした。何故?音楽活動に意味を見出せないので。そういう。捨てないと、分からないのだろう、という所までは分かっていて、前にも書いたと思うけど、そういう事を考えていて、その、意味を見出せない、とか言った段階で、やはり一度切り離してみて、それでどっかでまたこう熱いヴァイブが湧いてきたら、それはまたそうするのだろうし、もしそうでなくば、そのままなんだろうという。
  • 僕は「分からない」と言った。何が?自分の音楽に人が評価するしないについて。誉めて貰っても、ピンとこないし、分からない。何とも思われず、二度とあいまみえる事がなくとも、それもそうか、って感じで流す。「分からない」この一言に尽きる。俺の曲は俺の分身。俺そのもの。自分に対しての評価を、なんかピンと来ない今の自分では、曲に対する肯定、否定も、同じ様にしか捉えられないだろう。
  • 自分の分身。自分の子供のよう。「産んでしまった事に対してまで、否定はしなくていいから」と言って頂く。流石にそこまでは、無い。あったもんはしゃーない。できたもんはしゃーない。これが実際に孕ませたとかガキ作ってもうたとかならそんな悠長な事言ってられんだろうが。と言う事はだ、俺は生まれてしまった事にまでは、攻撃の目を向けてないって事だ。当たり前だ。どうでもいいわそんなん。もう「居る」んだもん。負けよ。その時点で。
  • 出番まで楽屋で待つのだが、ライブハウスの楽屋程居辛い場所なんて無い。小学生位の年の子供が、汚く罵り合う両親の間に置かれた時の事を想像すると分かって貰えると思う。まぁそこまでは言いすぎだが、タバコの煙でロクな事が無い。イザ楽器などを弾こうとすればみんな反応して黙ってはいるがこっちに注目してきやがる。そんな状況でボーカルのウォームアップなんか出来る筈も無い。気まずい。で、俺はいつも、リハーサル後は天満の街をぶらぶらする事にしている。
  • しかしみんなどーやって歌ってるんだろう。発声練習してるようには見えんのだけどな。つか俺の歌が難し過ぎるんだろうけどな。
  • 出番前街をさまよっていた。公園があったのを思い出して向かってみる。この辺でとある方とメールしていて絶縁状態になったわけで、余り良い思い出は無いのだが。絶縁状態は、早いか遅いかの違いで、最初から分かっていた事なので、まだ良かった。最近ではもう絶縁する事を前提に他人と知り合うようになってきているので問題ない。いや無くはないけどまだマシというか。俺のこころの前に見えない白線がある訳だ、そこを、他者が優しさで以って超えようとしてくると、俺はすかさず斬り殺す訳だ。もう誰も寄るな。傷付くだけだ。どうせどの関係も、年を経る毎に消えてしまうのだから。消えるものは最初から無い方が良い。悲しみが少なくて済むだろう?
  • 出番が終わって、天満の町をブラブラするのが好きで対バンの人の演奏をロクに観ない俺。天満の街が好きなんだろきっと。ライブハウスの向かいの酒屋でエビス買って飲んで、ライブハウスに戻って、みんなうめぇなぁ、とか思っていたたまれなくなってまたぶらぶらして、寿司食いたいなぁとか思ってネタの種類の少ない回転寿司屋に入って、気付けばまた瓶ビール飲んでる始末。つかよ、生ビール置いてないってどういう事やねん、ハゲてんのか!?と思ったらアラ不思議、アサヒスーパードライの瓶、うまいがな。いや通は瓶って言うけど(そうか?)、瓶の味が分かってきたなぁ。と思ったがこれ結構多いな、と思いつつ、寿司で流し込んでたら(普通、寿司をビールで流し込むよな)、12皿。ウダウダ言ってても、食欲だけは旺盛だ。中二かー。
  • そうして戻って客席に座ると、「‥‥‥。‥‥た。‥した。おつかれさまでした」。対バンの人に缶ビールこつんとやられる。ああ、全然聞こえてないな。スミマセン‥。ライブハウスに行くとダメだ。自分が完全に機能不全になる。機能不全の自分が表出すると言った方が良いか。共演者とも殆ど喋らないし、そもそも喋らない。会話も無けりゃ、楽屋にも行かない。誰かと話す事自体が億劫になっている。ひきこもりかー。
  • そうしてライブを終え、もうしませんと宣言し、例によって最低の気分を抱えて帰って来た。お風呂入って少し持ち直したけど、音楽を、やってもやらずとも、自分が最低だと思う。何ももたらしはしないのだと、悟れ。
  • 言葉を持たぬ。「騙す事には慣れていた」とカトウは言ったらしいが、俺もずっとそんな気分で生きてきた。上辺で喋ってる感じなんだ。そうでもないような気もするけど、余りにも心の中と外が乖離し過ぎててよう分からんのが実態だ。そんな言葉を持たぬ俺の唯一の言語は音楽だった。俺は今日、その言葉を、捨てた。それしかなかった奴が、それによって何ももたらされない事を知り、それを捨てるワケだ。音楽を創って、ほめられたが、別に嬉しくもなんとも無く、けなされても(それはアマチュアレベルでは表立ってや面と向かっては言われないけど)、ああそうかと思い。ただひたすらに、自分は極限まで行くしかないと悟っているワケで。「中途半端は一番の悪」をスローガンに、デモ行進する訳だ。ひたすらに。そうしてどこまでもどこまでも追い詰めて、出来た作品を、褒められても、やはり何とも思わず。要は、利息のつかへん銀行に誰が預けんねんって話。ああ、この例えが一番分かりやすいな。最初っからこれにしときゃよかったw
  • どうしてバンドを始めたか、ひいては音楽を始めたかって、そりゃ、あんた、絶望するためだわさ。結論を、自らの喉元に、突き刺すためさ。いくら望んでも得られはしないと、執拗に自分に言い聞かせるためさ。望む事自体が悪だと、心身に刷り込んでしまうためさ。夢も無ければ希望も無く、したい事もする事すらも無い。トドメを刺したのさ自分に。
  • 仲間を斬り殺し、孤独に。そうして今日、言葉を捨てた。後は職を捨て、家族を捨て、ひいては名前も捨て、徒歩でロシアまで行って東人になるんだぁー。アルシャービンになるんだぁー。
  • それに縋り続けて今まで生きてきたものを、今日、捨てた。また拾うかどうかは分からない。ただ今の時点で、何も創らない、会社行って帰るだけの暮らしに辟易しているのも事実。居座って役職貰って、10万だか20万ぽっちだかの給料が増えて何が楽しいの?日々コツコツやってマジメに働いて生きて何がどうなん?サッパリ分からん。分からんまま死んで行くと思う。この暮らしはやっぱり無理だ。自分を殺し過ぎている。夢を見る事も忘れてしまったので、何がしたいのかも、もう分からない。ただ、俺を構成していた要素が、一つ減ったのは事実。もう要らないけど。
  • 俺の音楽を肯定してくれた人、サッパリ分からん。何故アンタがそんな事言うのか全然分からんし、意味が分からんのよ土台。俺が自分から乖離し過ぎているんだろうな。音楽と自分の立ち居血は一緒だもんよ。
  • 音楽たのしいですぅ、とか言ってられる内は所詮‥、ってなモンである。そこから苦しみに入って、自己実現を為して、喜びの段階まで入れれば、救われ、赦されるんだろう。俺はそこまで行けなかった。どうしてだろう。それ一本で食って行くなんて殆ど越える事など不可能に近いハードルが多過ぎる、と、諦めで以って流したワケで、その段階で、一人でも多く、気に入ってくれりゃそれでいい、と、思うべきであって、思ったはずなのに。どうしてそれが出来ないんだろう。そう言ってくれる人は、結構沢山居たのに。どうして。どうしてなの。何もかも諦め過ぎておかしくなったかな。
  • 失った、自分自身を、奪い返す旅に出ましょう。
  • 風呂で思ってたのは、俺ほめられた記憶が殆ど無いんよな。しゃーないよな、ガキの頃の妹なんか目離した隙にガラスコップ食い破ってたもんな。俺どころじゃないんやって。まぁそれは、理解出来るしどうしようもない。母親を責めてもしょうがない(父親は昔からなんにもしなかった)。ので、ほめられたらどうしたらよう分からんから、「黙れ」、「どっかいけ」になるのかな。変なオトナ。変なガキ。それ即ち俺。
  • 十年後生きてたらまた。今年はキツいわ。27って一番キツい。毎年キツいけどここまでキツいとは。27歳ってやっぱ、フシギなチカラが働くのだろうかね。